この銘柄で儲ける 4595ミズホメディー

 

11月9日にミズホメディーの2020.12期3Q決算が発表されました。

事前に予想されていたとおり、コロナ禍での受診控えによりミズホメディーの検査薬の売上は振るわず、今期3Qは赤字幅を拡大する事態となりました。
同時に発表された通期の業績予想は、経常利益で前期比78.9%減の2億3400万円に落ち込む見通しとなり、年間配当も前期の29円から6円に激減です。
まさに、踏んだり蹴ったりの3Q決算です。

3Qの数字を見ると、前期比大幅減とした通期予想でさえ達成が危ぶまれそうに感じます。
通期予想を達成するには、4Qだけで売上1763、営利474、経常474、純利337が必要なのですから・・

この会社、本当に大丈夫なのでしょうか。

 

ということで、まずはミズホメディーの2020.12期の通期業績について考えてみます。
ミズホメディーといえばインフルエンザの検査試薬が有名です。
会社の決算資料でも毎回述べられているとおり、インフルエンザの検査試薬はミズホメディーの売上の50%を占める主力商品です。
投資家の間では、インフルエンザのミズホメディーと言われるほどです。

 

従って、当然ながら、四半期業績も1Qと4Qが稼ぎ時となっています。
2019.12期、2018.12期の業績をまとめたものが下表となります。

 

過去2年の4Qの四半期業績を抜き出すと、下記となります。

2019,12期4Q単独 売上2298、営利581、経常580、純利458
2018.12期4Q単独 売上2153、営利544、経常534、純利400

今冬は新型コロナの流行でインフルエンザの患者数は激減する見通しですが、発熱患者へはインフル罹患除外確認のためのインフルエンザ検査が積極的に行われるでしょうし、マイコプラズマ肺炎の試薬などは同理由で例年以上に売れることでしょう。

4Qの既存薬は少なく見積もって昨年の6割として、
売上1378、営利348、経常348、純利274
くらいは期待できるのではないでしょうか。

今年はこれに8月中旬発売の新型コロナ検査試薬が加わります。
現在のミズホメディーの新型コロナ検査試薬は、はっきり言って超ブルーオーシャンの状態にあります。検査試薬を装填する検査装置であるスマートジーンは購入予約で一杯です。9月時点で新規購入の申し込みをした医院への導入は来年2月以降になっているようです。
今は作れば作るだけ売れる状態にあります。

11月9日の決算短信には、3Qの新型コロナ検査試薬の売上への貢献は、1か月余りの期間ながら2億4900万円だったと記載されているため、フル寄与となる4Qの売上は単純に3倍すると747になります。

先ほど記載したとおり、2020.12期通期の会社予想を達成するために4Q単独で必要な数字は、
売上1763、営利474、経常474、純利337

ですから、既存薬と合わせると売上ベースでは楽に達成できるように思えます。
(利益面は新型コロナ検査試薬の利益率が不明のため良くわかりません。ただ、開発自体は既に終わっていて、現在は量産化の段階なので、そこまで費用がかかるとは思えないのですが・・)

広告

実は今期の業績はどうでもいい

ここまで、ミズホメディーの2020.12期の業績予想について記載してきましたが、実は今期の業績はどうでもいいのです。

ミズホメディーの真価が発揮されるのは、新型コロナ検査試薬の大量生産が可能になる来期以降です。

11月9日 ミズホメディー3Q決算短信より 

 

決算短信によると、ミズホメディーは現在、新型コロナ検査試薬の安定供給を確保するために増産体制の整備(月産10万テスト以上)を進めています。

仮に、月産10万テスト供給ならば年間120万テストとなり、ミズホメディーの新型コロナ検査試薬は1テスト8千円ですから、新型コロナ検査試薬だけで年商96億円
検査装置であるスマートジーンの販売も加えると年商100億円を突破することでしょう。

ミズホメディーのこれまでの最高年商は、2019年の64億円ですから、新型コロナの検査試薬だけで最高年商を1.5倍に更新する計算となります。
インフルエンザ等、他の試薬を入れると150億まであるかも・・

もう、インフルエンザのミズホメディーとは言われないことでしょう。

 

<ミズホメディーの業績 四季報オンラインより>

 

経済産業省の「感染症対策関連物資生産設備(感染症検査キット等生産設備)導入支援事業費補助金」支給対象業者へもいち早く選定されています。
(検査試薬や検査機器の設備投資費用の支援 上限3億円)

令和2年度「感染症対策関連物資生産設備(感染症検査キット等生産設備)導入支援事業費補助金」に係る補助事業者の採択結果について(METI/経済産業省)
令和2年度「感染症対策関連物資生産設備(感染症検査キット等生産設備)導入支援事業費補助金」に係る補助事業者の採択結果について

 

リスクについて考えてみる

新型コロナの検査試薬の増産体制が整備されれば、業績を大きく伸ばしそうなミズホメディーですが、リスクはないのでしょうか。

想定されるリスクについて考えてみます。

 

(リスク①)製品品質はどうか
ミズホメディーの新型コロナ検査試薬は、8月13日のリリースのとおり厚生労働省から陽性一致率100%、陰性一致率100%のお墨付きを得ており、公的医療保険適用の承認も既におりております。

スマートジーン新型コロナウィルス検査試薬の公的医療保険適用及び発売日のお知らせ

また、検査に要する時間が1時間程度と短く、検体取得後は検査装置にセットするだけで分析が可能であり、運用面を考慮しても製品品質は万全と言えるのではないでしょうか。

 

(リスク②)新型コロナ検査需要低下の可能性はないか
新型コロナの流行はまだまだ続くと予想されており、ワクチンが開発されたとしても罹患数が急激に減少すると予想する専門家は少ないようです。
来年一杯は季節を問わず安定した検査需要があることでしょう。
数年後には落ち着くでしょうが、風邪を引き起こす親戚である他のコロナウィルスと同様に完全になくなることはなく、最終的にはインフルエンザのように冬季に流行しやすい疾患となるのではないでしょうか。
いずれは、感染症の5類に格下げされ、インフルエンザと同様に小さな医療機関でも気軽に検査を受けられる疾患になることでしょう。こうなるとミズホメディーには逆に追い風。ミズホメディーの検査試薬のお得意様は中小の医療機関であるため、新型コロナへの世間の恐れが小さくなってからが、本当の稼ぎ時かも知れません。

 

 

(リスク③)競業他社との兼ね合いはどうか
現在、新型コロナの検査試薬は開発競争が盛んであり、続々と新しい製品に関するニュースが飛び交っています。
ミズホメディーには脅威に映りますが、検査装置であるスマートジーンは1台48万円、検査試薬は1テスト8千円。陽性/陰性の一致率100%。このコスパを上回る製品は簡単には出てこないことでしょう。
特に、財務的に余裕のない小さな医療機関には、この値段、性能は魅力的なはずです。

また、11月12日の朝日新聞によると、新型コロナの最盛期の検査需要は1日46万件の予想です。

発熱者の検査施設、全国に2万5千 「足りない」の声も:朝日新聞デジタル
 厚生労働省は12日、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行に備え、発熱した患者が両方の検査、診療を受けることができる「診療・検査医療機関」に指定された施設が10日時点で全国に2万4…

これはもちろん、最盛期を予想した数字ですので、仮に来年の1日間の平均的な検査需要を1日10万件と仮定すると月300万件となります。
ミズホメディーが目指している検査試薬の増産体制は月10万テストですから、わずか3%のシェアを獲得すれば、「作ったものがすべて売れる」状態をキープできることになります。

ミズホメディーの時価総額は11月13日時点でわずか134億円です。
大きなシェアが取れなくても、業績の急拡大は十分可能です。

 

(リスク④)増産体制の整備が遅れるのではないか
ミズホメディーは、現在増産体制の整備を進めていますが、この体制が整うのはいつなのか。
需要があっても売る商品がなければ商売になりません。

ミズホメディーの検査試薬は遺伝子の抽出、増幅、検出を1手順で自動で行うものですが、簡単に増産体制を整備できるものなのでしょうか。
素人である管理人にはわかりませんが、これはタダ待つしかありません。

増産体制を急ぐあまりに品質が低下してはどうしようもありませんが、増産体制の整備が大きく遅れるとせっかくのビジネスチャンスを逃し、他社に先を越され小さなシェアの獲得すら難しくなるかも知れません。
ミズホメディーとしては今が勝負どころ。大きな企業になれるかの分かれ目ですので、何とかがんばってほしいところです。

管理人的には、ミズホメディーの唯一のリスクはこれだと考えています。

管理人の投資戦略

<(4595) ミズホメディー 日足>

<(4595)ミズホメディー 月足>

最近のミズホメディーの株価は、1400円前後でヨコヨコで推移しています。
もともと期待値が低かったこともあり、11月9日の3Q決算後も急落することはなく、平穏な状況を維持しています。

実は管理人は、3Q決算後に急落するだろうと予想していて、下げたところでの買い増しを狙っていたのですが、予想に反して下げなかったため、買い増せておりません。
管理人と同様に、今後のコロナ検査試薬に期待する投資家の保有が多いことも3Q決算で下げない理由だと思います。

管理人のミズホメディーの投資戦略は、すでにそこそこの株数を保有しているため、基本的に「放置」。下げれば「買い増し」。
ただ、これだけです。

もし、近い将来にマクロが暴落した場合は、他を売ってミズホメディーを買い増す予定です。
不正会計発覚などの事件があれば別ですが・・

ここ5年間の月足を見ると、最高値は2019年の3000円くらいです。
2019年の年商は64億円程度ですから、新型コロナ検査試薬の増産体制が整い年商100億が見えれば、その時の期待値も加わり上場来高値更新どころでは済まないと皮算用しています。

 

久しぶりに、保有してしばらく寝てるだけの簡単な株を見つけたと思っています。

 

更新の励みになるのでクリックお願いします。
にほんブログ村 投資ブログ 投資でセミリタイア生活へ

コメント