確定申告のシーズンとなり、証券会社から届いた特定口座年間取引報告書を、昨日改めて見てみました。
毎年、特定口座年間取引報告書を見て想うのが、株式の売買手数料がわからないという点です。
特定口座年間取引報告書には、売買手数料という欄はなく、直接的に年間の売買手数料額を知ることはできません。
普段、手数料のことをあまり気にせずに株式の売買を行ってますが、年間でどのくらいの売買手数料を払っているのだろうか。
上図は楽天証券の特定口座年間取引報告書ですが、どの証券会社も同じレイアウトです。
楽天証券のHPで調べてみると、売買手数料は赤丸の⑥の部分(レイアウト上では②取得費および譲渡に要した費用の額等)に含まれています。
<楽天証券HPの特定口座年間取引報告書の説明から抜粋>
これ、投資家に対して不親切です。
株式の購入額と、売買手数料、信用玉の利息などが同じ欄に合算されているので、売買手数料の額がわからないようになっています。
年間の売買手数料を類推
気になるので、年間の売買手数料を計算してみました。
上図は、売買手数料比較サイトの最新の証券会社別の売買手数料(現物)です。
実際には上記に加えて、証券会社別に、1%キャッシュバックだとか、10万円までは無料だとかの特典があったりしますが、誤差の範囲だと思います。
管理人は普段、3社の証券会社を利用していますが、手数料的に中間よりやや安い楽天証券で年間手数料を試算してみました。
株式市場が開いている年間日数は、大発会から大納会までの土日祝を除く平日の日数です。
年末年始の日取りなどで多少違ってきますが、年間で245日とします。
管理人の場合は、売買しない日もありますが、多い日は10回程度売買する日もあるので、1日平均3回売買したと仮定します。
1回の株式売買額は、100万円~200万円が一番多いので平均150万円と仮定。
楽天証券の場合、株式150万円の売買手数料は、994円です。
この条件で、年間の売買手数料を算出してみると、
一日3回の売買にかかる売買手数料は、
994 × 3 = 2,982円。
よって、年間の売買手数料は、
2,982円 × 245日 = 約73万円。
なんと、年間の売買手数料に、73万円もかけていました。
普段、あまり意識しない売買手数料ですが、算出してみるとあまりの高額に驚いてしまいます。
管理人の場合は、信用取引も適度に行いますので、売買手数料に加えて信用玉の利息も払っているので、年間100万円くらいは証券会社に手数料を払っていると思います。
このブログをご覧になっている方のなかには、デイトレードやスキャルピングで、もっと売買回数が多い方もいると思いますので、年間手数料の早見表を作ってみました。
1日の平均売買回数と、平均売買額から、おおよその年間売買手数料がわかります。
上表はあくまでも現物の売買手数料ですので、一日定額コースなどの場合はまた違ってきます。
多数の個人投資家が株式では勝てないと言われていますが、この原因は売買手数料が高いことも一因ではないかと考えています。
人手を介さずに、ネットで売買するだけの株式売買に、年間何十万円もかかるというのは、今のご時世にあっていないのではないでしょうか。
年間パスポートのような仕組みを設けて、年間10万円程度で自由に売買できるコースを作れば、もっと多くの個人が株式を売買するようになると思います。
それにしても、特定口座年間取引報告書のレイアウトは投資家にとって不親切です。
売買手数料や信用玉の利息が一目でわかるレイアウトに変えてもらえないものだろうか。
それとも、売買手数料が一目でわかるレイアウトに変えると、あまりの手数料の高さに苦情が殺到するので、今のレイアウトにしているのでしょうか。
コメント