今週は2件の新規上場があります。
先週のIPOを振り返るとともに、今週の2件について分析してみました。
まず、先週の振り返りです。
先週のIPO一覧
まず、初値について。
・RPAホールディングス (初値)公募価格の4.00倍。
・アジャイルメディアNW (初値)公募価格の5.16倍。
・アズ企画設計 (初値)公募価格の2.18倍。
・和心 (初値)公募価格の2.69倍。
・日本ビリング保証 (初値)値つかず。
アジャイルの5.16倍を筆頭に、全銘柄が公募価格を大幅に上回る初値となりました。
全体的に小型で前評判が高い銘柄が多かったことで、初値が跳ね上がったようです。
初値形成後の値動きは、さすがに、ここまで初値が高いためか急騰銘柄は存在しませんでした。ただ、3週前に上場した(6568)神戸天然化学や、2週前に上場した(9270)SOUが上昇の気配を見せているだけに、先週のIPO銘柄に関しても今週以降に動き出す銘柄が出てきそうです。
(6568)神戸天然化学
(9270)SOU
続いて、今週のIPOについて。
今週のIPO一覧
注目は、前評判が非常に高い(4381)ビープラッツです。
最近の傾向として人気銘柄の初値が非常に高いので、ビープラッツについても初値が高騰することは間違いないでしょう。
セカンダリー狙いという観点では、初値からすぐに狙えるのか微妙であり、初値形成後の値動きを見てから判断するのが賢明と考えます。
むしろ先週以前に上場した銘柄のセカンダリー狙いのほうが、成功確率が高いような気がします。
IPO銘柄をセカンダリー観点で独自分析
業績は増収増益で推移しています。介護用品のEC販売は競争激化で頭打ちの感がありますが、M&Aなどで底上げを図っているようです。
<ブティックスの業績推移>
公募価格における予想PERは46.0倍。
業績推移からは割高に感じます。
<ブティックスの株主構成&ロックアップ>
主要株主にVCはおらず、90日間のロックアップがしっかりかかっています。
短期セカンダリー相場視点での独自評価
業績は増収増益で推移しているものの、伸び率がそれほど高くなく、将来性にもやや不透明感があります。
公募価格はやや高めの印象があり、短期セカンダリー観点では、介護用品のEC販売という点がどう評価されるかにかかっていそうです。
あまり人気化しそうに感じないため、独自評価は「△」としました。
短期セカンダリー相場視点での独自評価:△
初値を購入してもいい目安(独断):公募価格の1.2倍以内
(4381)ビープラッツ
ビープラッツは、事業者が定期サービスや月額課金といったサブスクリプション(定期継続)ビジネスの運用を行うための統合プラットフォーム「Bplats」を運用しており、Bplatsの初期導入費、月額固定料・従量料などが主な収入源です。
ちょっとわかりにくい業態ですが、要するにサブスクリプションビジネスを行う業者向けのシステム提供で伸びている会社です。
事前評価が非常に高いのは、この業態の今後の成長性への期待であると考えられます。
<ビープラッツの業績推移>
公募価格における予想PERは51.0倍。
業績推移からしてやや割高に感じます。
<ビープラッツの株主構成&ロックアップ>
主要株主にVCが多数存在し、1.5倍解除の比率も30%程度あります。
短期セカンダリー相場視点での独自評価
吸収金額が小さく、事前評価も非常に高いため初値が高騰することは間違いなさそうです。
セカンダリー観点では、初値がべらぼうに高くなりそうなので期待よりも危険を感じます。
それでも投機資金が流入すればセカンダリーでも高騰する可能性がありますが、はっきり言って将来性などは良く分からず、投機性が強すぎるため独自評価は「△」としました。
初値が異常に吊り上がるようであれば見送り。公募価格の3倍前後で寄り付くようであれば初値形成後の値動きを見てから判断しようと考えています。
短期セカンダリー相場視点での独自評価:△
初値を購入してもいい目安(独断):2.5倍以内
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