昨日、GPIFの平成28年10-12月期の運用益が過去最高の10兆4973億円になったとの報道がありました。
トランプ相場の恩恵とは言え、わずか3か月で10兆円超の利益とは、さすがに驚きです。
年金財政に大きな福音となりました。
GPIFはTOPIX組み入れ銘柄などを購入対象としていますが、最近注目を集めているのがESG新指数です。
GPIFは、今後本格的にESG投資に乗り出すべく、新たなESG指数の公募を始めているのはご存知のとおりです。
ESG投資という概念は昔からあり、長らく社会的責任投資(SRI)と呼ばれてきた投資手法の発展型だそうです。
肝心のパフォーマンスについては、他の主要指数との比較において、それほど優秀というわけでもないようです。
しかし、GPIFの運用資金が巨額なだけに、今後作成されるESG新指数での構成銘柄や組み入れ比率によっては、今後、大きく上昇する銘柄が出てくるかも知れません。
ESGについておさらいしてみます。
ESGとは、「Environmental(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(企業統治)」の3つの頭文字をとったもので、各分野への適切な対応が会社の長期的成長の原動力となり、最終的には持続可能な社会の形成に役立つことを示した投資の判断基準の一つだそうです。
ESG評価の一般的な評価基準は以下のとおりです。
環境
・環境への配慮
・二酸化炭素や温室効果ガス排出量
・エネルギー消費量
・水の消費量・廃棄物の処理や発生量・環境関連の技術や製品
社会
・人権への配慮
・児童労働防止の対策
・子供の権利遵守
・福祉に対する貢献
・社会貢献活動に関する取り組み
・製品の安全性
・責任あるマーケティングの実施
・武器製造の有無
企業統治
・国際的な法令順守
・女性の人材の活用
・男女従業員の報酬比較
・人種差別
・従業員の満足度
・育児休暇が取り易い勤務形態
・リスク管理体制
・公正な事業慣行
・サプライチェーンのリスク管理
・労災関連のデータ
・サステナビリティ戦略
今後、ESG新指数がどう決まるのかは不明ですが、恐らく、上記のESG評価基準がベースとなり銘柄の選定基準や組み入れ比率が決まると思われます。
しかしながら、ちょっと個人投資家では予想もつきません。
昨年夏に東洋経済が、新指数に採用されそうな銘柄予想を発表しています。
記事でのランキング上位10社の顔ぶれは次のとおりです。
1位 富士フイルムホールディングス
2位 アサヒグループホールディングス
3位 リコー
4位 NEC
5位 ブリヂストン
6位 コマツ
7位 損保ジャパン日本興亜ホールディングス
8位 ホンダ
9位 KDDI
10位 味の素
恐らく上記の銘柄の大多数はESG新指数に採用されるのでしょうが、いずれも時価総額の大きい大企業であり、組み入れ比率もわからないので、現時点では先回り投資は難しそうです。
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