週明けのサイバーステップの株価推移を勝手に予想してみました。
あくまで私見であり、買い煽りでも売り煽りでもありません。
予想の前に、もう一度、決算内容について振り返ります。
■前期決算と今期会社予想
2017.5 | 2018.5(予) | |
売上高 | 3,093 | 3,800 |
営業利益 | 372 | 100 |
経常利益 | 365 | 86 |
純利益 | 285 | 25 |
まず前期(2017.5)決算ですが、この数値は4月7日に発表された会社の上方修正値を上回っています。
ちなみに、4月7日の上方修正の値は以下のとおりです。
売上高 2,700
営業利益 350
経常利益 330
純利益 280
前期を一言でまとめると、トレバの稼働大幅増加による黒転で、素晴らしいの一言です。
次に、今期(2018.5)予想ですが、決算短信には保守的な売上を見込み、発生し得る費用を織り込んだ数値と記載されています。
注目すべきは、保守的な売上から算出した利益の約90%である10億円を広告費につぎ込むという点です。
この広告費がどう評価されるかが、今後の株価推移をわけると思います。
無謀な費用と見るか、急成長中の企業の積極的な戦略と見るかで評価がガラリと変わります。
例えば、広告費を半分の5億円に抑えるだけで、今期予想は下記に変わります。
売上高 3,800
営業利益 600
経常利益 586
純利益 525
上記であれば、保守的な予想にもかかわらず、前期から大幅な増収増益となります。
また、そもそも昨日の記事に記載したとおり、売上高が3,800で収まるとはとても思えないのですけど・・
会社側はトレバ増台や中韓展開、新作ゲーム複数投入、広告やプロモーション増加でも、前期4Qの売上高を維持できないと考えているのでしょうか。
多大な広告費に関してですが、トレバやゲームタイトルは稼働が業績に直結するため、広告やプロモーションが業績を伸ばす最大の手段であり、少なくともトレバについては、最近の動向から見て、広告やプロモーションの費用対効果が高いことが証明されています。
この点を、成長企業が好きな海外の機関投資家がどう評価するかという点も注目されます。
個人的には、最初に決算資料を見たときは唖然としましたが、よくよく考えてみると、急成長を目指すベンチャー企業の攻めの姿勢を感じ、また会社の今期予想も最低限の数字であるため、悪い決算とは思えなくなりました。
簡単に今回の決算の要点を日本語でまとめてみます。(主観は入れていないつもりです。)
・前期はトレバ稼働増で売上は76%増の30億、利益は7億増で黒転
・継続事業の前提に関する重要事項は解消
・今期は最低でも10億以上の利益を出し、業績を伸ばすために、利益から10億を広告費に使って更なる業績の向上を目指す
・2020年までに売上100億を目指す
見方によっては、非常に良い決算と解釈できるのではないでしょうか。
ひとつ気になる点としては、8月から始まる新株予約権の大量行使です。この行使による希薄化は数十%に及ぶため株価にはマイナスです。
3月に発表済であるため織り込み済とも解釈できますが、希薄化の度合いが大きいため無視できません。
(⇒7/17 10:00修正)
上記訂正します。新株予約権の行使は当分ありません。
3/22の開示資料に次の記載があります。
「当社が開示した平成30 年5 月期、及び平成31 年5 月期の各四半期累計期間(通期を含む)における四半期決算短信に記載された当社連結損益計算書(連結財務諸表を作成しない場合は、損益計算書)において、1 度でも営業利益が3 億円を超過している場合にのみ、本新株予約権を行使することができる。
この決算を出した意図を深読み
腑に落ちないのが、なぜ不確定要素の大きい今期の業績予想を最低限の内容で敢えて公開したのかという点です。
前期の数字だけを出して、今期は不確定要素が大きいため非公開とすれば、とても良い決算であり、週明けの株価上昇は間違いない状況であったと考えられます。
敢えて、酷い今期予想を出した理由として考えられるのは、例えば特定の大口機関投資家の圧力などです。
発行済株式数が少なく、また増担保規制で信用買いが少ないために売り玉が十分に確保できず、今まで売り方に不利な状況が続いていたことや、継続事業の前提に関する重要事項が記載されていたため、購入を見送っていた機関投資家も多いことなどから、一度、株価水準を落としたいと考えたとしても不思議ではありません。
週明けの株価予想
上記を踏まえての、週明け2日間の株価予想は以下のとおりです。
あくまで私見であり責任は持てません。
■最良の想定ケース
火曜日は投資家の投げで下げて寄り付くものの、海外の機関投資家などの大量購入で、ほぼ寄り底の展開となりプラ転する。
水曜日からは大きく上昇。
■最悪の想定ケース
火曜日はストップ安。
水曜日は下げて寄り付き、その後買いが入るも横々。
週明けの2日間は大口の機関投資家しだいの相場となりそうですが、上記の範囲に納まるのではないかと予想しています。
増担保規制が長かったため、信用買いが少なく、最悪の場合でも2連続のストップ安はないような気がします。
案外、あっさり「最良の想定ケース」となり、週明けから上昇する場合もありうると考えています。
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