退職前にすべきこと に記載したとおり、退職後の健康保険は以下の3つから選択します。
①在職時の健康保険に加入をつづける
②国民健康保険に切り替える
③非扶養者となり扶養者の保険に加入する
①の在職時の健康保険に加入を続ける場合は、退職日から20日以内に、「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」を協会けんぽの都道府県支部へ提出(郵送可)します。
②の国民健康保険に切り替える場合は、退職時から14日以内に、退職時に会社から発行された社会保険の「資格喪失連絡票」と、マイナンバーの個人番号カードまたは通知カード(平成28年1月より提出が必須となりました)を市区町村の国民健康保険の窓口へ提出します。
③の非扶養者となり扶養者(夫など)の保険に加入する場合は、扶養者(夫など)の会社へ申請します。
なお、健康保険は、必ず①②③のいずれかに加入しなければなりません。
①③に該当しない場合は、強制的に②の国民健康保険に加入することになります。②の国民健康保険に加入する場合は、たとえ加入申請を忘れていたとしても、退職日の翌日からの保険料がかかります。
公的年金には以下の3種類があります。
①国民年金
20歳以上、60歳未満のすべての人が加入義務のある年金
③厚生年金
厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務するすべての人が加入義務のある年金
③共済年金
公務員や私立学校教員が加入する年金
①の国民年金は、加入者の状態によって、以下の3種類に分類されます。
□第1号被保険者
学生、フリーター、無職、農業へ従事される方など。
□第2号被保険者
厚生年金へ加入されている方。
□第3号被保険者
第2号被保険者の配偶者(但し、年間収入130万円未満の方)。保険料は無料。
会社に在職中は、②の厚生年金へ加入していましたが、厚生年金へ加入していたということは、①の国民年金の第2号被保険者であり、国民年金へも加入していたことになります。
会社を退職する場合は、②の厚生年金から脱退して、①の国民年金のみへ変更することになります。
②の厚生年金からの脱退手続きは、退職する会社が自動的に行ってくれますので、退職者が自分で行う必要のある手続きは、①の国民年金への加入手続きとなります。
①の国民年金への加入手続きは、以下のとおりです。
・退職して専業主婦になる場合
第3号被保険者として加入します。加入方法は、扶養者(夫など)の会社で、社会保険の扶養者追加を申し出ます。保険料はかかりません。
・その他 の場合
第1号被保険者として加入します。管理人のように会社を退職して自由に生きる道を選んだ場合は、この第1号被保険者となります。退職日から14日以内に、年金手帳と離職票(会社が作成してくれたもの)、身分証明を持って、市区町村の国民年金窓口で手続きします。
☆国民年金の保険料について
平成28年度の保険料は、1カ月 16,260円 です。
国民年金保険料の納付には、前払いによる割引制度があります。
平成29年度の保険料は、まだ告知されておりませんが、2年前納が圧倒的にお得です。余裕のある場合は、加入手続きの際に申し出ましょう。管理人は、もちろん2年前納を選びました。
なお、諸事情によって保険料の納付が厳しい場合は、保険料の免除、および納付猶予の制度があります。申し出れば未納扱いにはならないので、必ず申し出ましょう。
退職すると、会社がハローワークへ離職者の連絡を行います。その後、自宅へ離職票が送付されてきます。(およそ退職日から2週間程度)
離職票が届いたら、以下の資料を持ってハローワークへ行き、失業保険の手続きをしましょう。
・離職票(必要事項を記入したのも)
・雇用保険被保険者証
・身分証明書
・証明写真(たて3cm×よこ2.5cm)
・印鑑
ハローワークで失業保険の手続きをした後、実際に失業保険の給付が開始されるまでは、3カ月以上かかります。(自己都合による退職の場合です。会社都合や倒産などの場合は、もっと早くもらえます。)
☆失業保険の給付額について
失業保険の給付額は、「基本手当日額」×「給付日数」で決まります。
「基本手当日額」は、退職前の6カ月間の給与から計算されます。
「給付日数」は、自己都合か会社都合かで異なりますので、ネットで調べて下さい。
「基礎手当日額」の計算方法を含め、失業保険の給付額については、ネット上にいろいろなシミュレータがありますので算出してみて下さい。
在職中に、確定拠出年金(401K)に加入していた場合は、退職後は個人型へ移管する必要があります。(60歳までは引き出せません。)
在職中の企業型確定拠出年金は、退職時に脱退となり、購入していた商品(投信など)は一旦すべて売却され現金になります。
退職後に、自分で、どの個人型年金へ移管するかを決めて、加入の申請を行う必要があります。
個人型の確定拠出年金は、税制面の有利度などは企業型とほとんど変わりません。
個人型の確定拠出年金は、最近は多くの金融機関で扱っておりますので、手数料や利便性などを検討して、どこに移管するか決めましょう。
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