来週は、1週間でなんと9銘柄の新規上場があります。
現在は相場環境が非常にいいため、来週のIPO銘柄のなかにもセカンダリー相場で大きく上昇するものも出てきそうです。
通常、IPOのセカンダリー相場を狙う場合は、初値が高騰した銘柄を狙うのが常識ですが、最近のIPOは、前評判の高い銘柄の初値が高くなりすぎて、セカンダリー相場では初値から一旦、大きく株価を落とす銘柄も見られます。
11月29日に上場した(3997)トレードワークスは前評判が非常に高く、セカンダリー相場が期待された銘柄でした。
しかし、公募価格2,200円に対して初値が高騰して6.1倍の13,600円で寄り付いたものの、その後9000円割れまで調整する事態となりました。
IPOのセカンダリー相場で儲けるには、前評判と初値のバランスを見極めて購入に動く必要があります。
来週のIPO銘柄のセカンダリーの狙い目について、独自に予想してみました。
上場~2週間程度の短期セカンダリー相場で利益を上げるための購入価格の目安についても独断で記載してみました。
12/12上場 | ||
(9266)一家ダイニングプロジェクト | ||
上場先 | 東証マザーズ | |
公募価格 | 2,450円 | |
吸収金額 | 6.5億円 | ◎ |
業種 | 小売 | △ |
業績推移 | 小幅増収増益 | 〇 |
将来性 | 多店舗展開可 | 〇 |
VC爆弾 | なし | ◎ |
セカンダリー独自予想 | ◎ |
一家ダイニングプロジェクトは、千葉県を中心とする首都圏で和風居酒屋「屋台屋和風劇場」「こだわりもん一家」や、イタリア料理店「TANGO」、ブライダル事業などを営んでいます。
ネットのIPO予想記事を検索すると、評価が今ひとつのものが多いような気がしますが、小型で需給が締まっており、ロックアップも期間解除のみ、大きなVCもいないため、十分狙い目はあると考えています。
初値が高くなった場合は見送りですが、値動きを見ながらセカンダリー相場で狙ってみたい銘柄です。
最近、外食関連銘柄の上昇が目立つ点も追い風です。
購入してもいい目安(独断):公募価格の2倍以内
12/12上場 | ||
(8919)カチタス | ||
上場先 | 東証1部 | |
公募価格 | 1,640円 | |
吸収金額 | 377.6億円 | △ |
業種 | 不動産業 | △ |
業績推移 | 増収増益 | ◎ |
将来性 | 高い | 〇 |
VC爆弾 | なし | ◎ |
セカンダリー独自予想 | 〇 |
カチタスは地方圏を中心に中古住宅再生事業を手掛けています。直近の業績も増収増益で推移しており非常に安定しています。
需給的には大型案件であり、IPOでは不人気の不動産セクタということで初値はあまり高くないところで寄り付きそうです。
しかし、現在の業務展開が地方圏中心であるため、上場後の全国展開などで業績が急拡大する可能性を秘めているため、初値が低いようであれば狙ってみてもいいかも知れません。
購入してもいい目安(独断):公募価格の1.5倍以内
12/13上場 | ||
(9143)SGホールディングス | ||
上場先 | 東証1部 | |
公募価格 | 1,620円 | |
吸収金額 | 1,245億円 | × |
業種 | 陸運業 | △ |
業績推移 | 安定 | △ |
将来性 | 安定 | △ |
VC爆弾 | なし | ◎ |
セカンダリー独自予想 | × |
佐川急便を中核とする物流企業です。
業績は安定しているものの、これだけの超大型案件ですのでIPOのセカンダリー相場としての魅力はありません。
見送りが妥当と考えます。
購入してもいい目安(独断):見送り
12/13上場 | ||
(6698)ヴィスコ・テクノロジーズ | ||
上場先 | JASDAQ | |
公募価格 | 4,920円 | |
吸収金額 | 11億円 | ◎ |
業種 | 電気機器 | △ |
業績推移 | 直近増収増益 | 〇 |
将来性 | あり | △ |
VC爆弾 | 多数 | × |
セカンダリー独自予想 | ◎ |
ヴィスコ・テクノロジーは製造業の生産ラインで傷・汚れ・異物など外観上の欠陥を検査する画像処理検査装置の製造・販売を手掛けています。
株主構成には多くのVC(ベンチャーキャピタル)が名を連ねており、解除条件である公募価格×1.5倍のライン以上では売り抜けによるVC爆弾も警戒されます。
ネット上で予想記事を検索してみると、評価は分かれているようです。
管理人の独自予想は◎。
吸収金額が小さく、業務内容にも特異性を感じ、セカンダリーで人気化する可能性を感じます。
同日に大型のSGホールディングスの上場があるのも買いが分散されるのでいいと思います。
購入してもいい目安(独断):公募価格の2.5倍以内
12/13上場 | ||
(3611)マツオカコーポレーション | ||
上場先 | 東証1部 | |
公募価格 | 2,600円 | |
吸収金額 | 45.8億円 | ◎ |
業種 | 繊維 | △ |
業績推移 | 安定 | 〇 |
将来性 | 安定 | △ |
VC爆弾 | 小 | × |
セカンダリー独自予想 | △ |
マツオカコーポレーションは、アパレルOEMメーカーであり、日本では同業態として初の上場企業となります。
販売先はユニクロが3割をしめ、業績も安定しています。
ただ、吸収金額が大きめで需給的には大きな上昇は見込めそうにありません。
ユニクロという名前から一時的に株価が高くなる可能性がありますが、IPOセカンダリーという観点からは狙えないと判断しています。
購入してもいい目安(独断):公募価格以下
12/13上場 | ||
(3486)グローバルリンクマネジメント | ||
上場先 | マザーズ | |
公募価格 | 2,620円 | |
吸収金額 | 9.8億円 | ◎ |
業種 | 不動産 | △ |
業績推移 | 増収増益 | 〇 |
将来性 | あり | △ |
VC爆弾 | なし | × |
セカンダリー独自予想 | △ |
グローバルリンクマネージメントは、東京23区内の主要沿線をメインに投資用不動産の販売を手掛けています。
業績推移は安定しており、吸収金額が小さい点も魅力的ですが、不人気の不動産セクタですのでIPOセカンダリーという観点では狙えそうにありません。
初値が低めに決まった場合のみ、入ってもいい銘柄と考えています。
購入してもいい目安(独断):公募価格以下
12/14上場 | ||
(7198)アルヒ | ||
上場先 | 東証1部 | |
公募価格 | 1,300円 | |
吸収金額 | 256.2億円 | × |
業種 | その他金融 | 〇 |
業績推移 | 安定 | 〇 |
将来性 | 安定 | △ |
VC爆弾 | 少ない | 〇 |
セカンダリー独自予想 | × |
アルヒは、住宅ローンの融資実行業務で固定金利住宅ローン「フラット35」販売シェアトップの企業です。
業績的の伸びは問題ありませんが、何しろ吸収金額が大きすて需給的に狙えません。
公募価格が仮条件の上限で決定しなかったのも狙えない理由です。
見送りが妥当と考えます。
購入してもいい目安(独断):見送り
12/14上場 | ||
(6560)エル・ティー・エス | ||
上場先 | マザーズ | |
公募価格 | 680円 | |
吸収金額 | 4.7億円 | ◎ |
業種 | サービス業 | 〇 |
業績推移 | 順調 | 〇 |
将来性 | 高い | △ |
VC爆弾 | 多数 | × |
セカンダリー独自予想 | ◎ |
エル・ティー・エスの事業内容は、ビジネスプロセス可視化・改善・実行支援やコンサルティング、データアナリティクスやデジタルマーケティングなどのデジタル活用サービスなどです。
企業変革と働き方改革を推進する「アサインナビ」を展開しており、人材関連ということで現在の物色動向にも合致しており、かなりの人気化が予想されます。
IPOセカンダリー的には文句なく◎ですが、初値が高くなりすぎるようだと様子をみたほうがいいかも知れません。
購入してもいい目安(独断):公募価格の2.5倍以内
12/15上場 | ||
(6561)HANATOUR JAPAN | ||
上場先 | マザーズ | |
公募価格 | 2,000円 | |
吸収金額 | 75.7億円 | △ |
業種 | サービス業 | 〇 |
業績推移 | 増収増益 | 〇 |
将来性 | あり | △ |
VC爆弾 | なし | ◎ |
セカンダリー独自予想 | △ |
HANATOUR JAPANは、インバウンド専門の旅行会社で、韓国を中心に中国、東南アジアからの団体旅行客へホテルや交通手段などの手配を行い、手数料を得るランドオペレーターが主力事業です。
業績的には問題ありませんが、旅行会社は春先に上昇した「旅工房」などを見ても、その後の株価推移があまり良くなく、IPOセカンダリー相場でも人気化は望めそうにありません。
吸収金額が大きく需給が重そうな点もマイナスです。
購入してもいい目安(独断):見送り
12/15上場 | ||
(2334)イオレ | ||
上場先 | マザーズ | |
公募価格 | 1,890円 | |
吸収金額 | 5.2億円 | ◎ |
業種 | サービス業 | 〇 |
業績推移 | 増収増益 | 〇 |
将来性 | あり | △ |
VC爆弾 | なし | ◎ |
セカンダリー独自予想 | ◎ |
イオレは、グループコミュニケーションサービス「らくらく連絡網」や、SNSやWeb媒体に顧客ターゲットを絞った広告を出稿する広告主向け配信サービス「pinpoint」を展開しています。広告収入が収益の柱です。
今年7月に凸版印刷と資本業務提携するなど、業績や将来性も問題ありません。
DMPサービス系は、今の相場で人気化しやすいためIPOセカンダリー相場も期待できそうです。
ただ、初値が高騰しそうなため、セカンダリーでいきなり狙えるかは株価推移しだいです。
購入してもいい目安(独断):公募価格の3倍以内
コメント
分析参考にします。
一番よいのはIPOの抽選に当たることですが、何もしない当たらなかったです。
わたしはIPO抽選を無料の宝くじって呼んでます(笑)
何も当たらなかったの間違いです。
自分もIPOを頻繁に申し込んでますが、たまに当たるのは公募割れしそうな銘柄ばかりです。
SBIのIPOポイントが200近くまで貯まったので、来年どこかでいい銘柄を当てたい。