個別企業の株価というものは、その時点の業績や将来の成長性、その時の相場環境、投資家心理などの諸事情で値付けされているものですが、おおむね適正値の±100%の範囲内で値付けされているものというのが管理人の基本的な考え方です。
仮にある時点で、適正値である株価1000円を付けている企業の例を考えてみます。
この企業は、PERなどの各種指標の水準はセクタ平均にあり、将来の成長見通しもセクタ全体の成長見通しと同水準、市場からの評価も平均的としましょう。マクロ環境は可もなく不可もない安定的な状況とします。
この企業はその時点で1000円という適正株価を付けていますが、その後の相場環境の変化やセクタ評価、物色のトレンド、企業の一時的なイベント(業績の下方上方修正)などによって、株価に歪みが生じてゆきます。
その歪みの範囲が、おおよそ適正値1000円の±100%である、株価「500円~2000円」の範囲ということです。
※11/20訂正:「500円~2000円」の範囲 ⇒「0円~2000円」の範囲の間違いでした。
<株価の歪み>
株価が一時的に低く評価されている場合は、その後、適正値に向けて株価は上昇し、高く評価されている場合は適性値に向けて株価は下降してゆきます。
これは、短期投資であっても中長期投資であっても、変動サイクルの期間が変わるだけで同じだと思います。
先日のアメリカ大統領選挙の場合、変動率は小さいものの、短期的に下方向へ株価の歪みが生じたものと考えることもできます。
管理人が株式投資で心がけていることは、このような株価変動の歪みをうまく拾って投資するということです。
株価の歪みをとらえて株式に投資することは、頭脳ゲームともいえる株式投資の醍醐味と考えます。
もちろん、適正な株価を見極めるのは困難というよりは不可能なことですし、時間の経過によって適性な株価自体も変わってゆきます。
ただ、今の株価がー100%~+100%の範囲のどの辺に位置しているのかを、常に考えながら投資を進めることで、少なくとも明らかな高値づかみを避けることができます。
適性な株価がわかったら苦労しないよ・・
という声が聞こえてきそうです。その通りだと思います。
管理人の今の保有銘柄でいうと、ファインデックスが最もこの議論にふさわしい銘柄といえます。
管理人は、売り上げの期ずれで一時的にマイナス評価されていると考え、1000円割れの時点から850円まで、何回かに分けて拾ってみました。
ファインデックスの株価が、この後、適正株価に向けて上がってゆくのか、それとも今まで割高に評価されていただけで元々適正株価は低く株価は戻らないのか。
成長見通しをどう評価するかで見かたは変わることでしょう。
楽しみと期待をもって、見守りたいと思います。
コメント
この会社の魅力は単に利益やPERだけを見てるのでは分からないですね。
■営業CF/投資CF
2011年12月期 171,000/-252,000
2012年12月期 550,000/-298,000
2013年12月期 556,000/-306,000
2014年12月期 1,281,000/-409,000
2015年12月期 126,000/-52,000
・営業CFが5期連続プラス&投資CFが5期連続マイナス(本業専念体質)
・現金相当20億保持&自己株20万株
・有利子負債ゼロ/無利子負債が2.5億
・自己資本比率が85%
ひと昔前なら、村上ファンドが外資使って空売りで値崩れさせた後に買い集めて敵対買収しかけるような銘柄です。ただ、これだけキャッシュフローがいいと自社株買い+消却で簡単に対抗できてしまう。
実に楽しみな銘柄だと私も思います。
Mさん
こんばんは。
キラクです。
ファインデックスは無借金経営で財務体質は良好です。
現状PERは高めですが、医療系システムは多数の大学病院へ既に導入済で、医師の移動などに伴い下位の病院へも広げて行くというビジネスモデルも優良だと思うのです。うまくうけば、爆発的にユーザが増えそうなのですが。
非医療系分野の開拓は、ライバルも多そうなので簡単にはいかないでしょうけど。
ここ数年、期初の予想を達成できずにいるので、個人的には、すみやかに原因を把握して対策してもらいたいと思っています。
営業の問題なのか、代理店との関係で何かあるのか、導入システムのシステム的な問題なのか。
おそらく導入システムはパッケージ型のはずなので、導入・保守もそんなに手間ではなさそうですが、個別のカスタマイズなどが予想以上に大変なのでしょうか。
しばらくは、業績改善を信じて保有を続けるつもりです。