最近は仕手株という言葉をあまり聞かなくなったように思います。
昔は、大した材料もないのに50円程度のボロ株が半年くらいかけて1000円以上に上昇する銘柄がよくありました。
最近、株式を始めた方には馴染みがないかも知れませんが、ほんの十数年前までは仕手筋というグループが幅をきかせていて、低位株を錬金術として使用していました。
これらの仕手株は、K氏銘柄、N氏銘柄などと呼ばれていて、当時、大物仕手として活動していた、東の加藤(K氏)、西の西田(N氏)の頭文字から名づけられたものです。
10年ほど前までは、急上昇する銘柄があるとK氏が仕掛けているとか、N氏の投資顧問の推奨だなどという噂がすぐネットで広まったものです。
今でも不自然に大きく上昇する銘柄が時々ありますが、最近は仕手株と呼ばずに、「ヘッジファンドが仕掛けている」などと言われることが多いようです。
一流企業となったソフトバンクなども、管理人の記憶では2000年ごろは仕手株だったように記憶しています。
この当時の仕手株の裏側を描いた、面白い本を見つけましたので紹介しておきます。
仕手を仕掛ける仕組みや、裏の人間関係、ファイナンスの仕組みなどの実話が書かれており、会社名、個人名なども実名で記載されていて、とても面白かったです。
今でも上場している企業や、SBIのあの方や、ソフトバンクのあの方も登場しています。
ゴールデンウィーク後半が暇な方は読んでみてはいかがでしょうか。
【中古】 共生者 株式市場の黒幕とヤクザマネー /松本弘樹【著】 【中古】afb
仕手筋はいなくなったのか
最近は、K氏銘柄、N氏銘柄などという言葉をあまり聞かなくなりましたが、昔と同様に不自然に大きく上昇する銘柄が時々あります。
最近の仕手株の例
・新日本理化
2011年3月31日 67円 ⇒ 2012年3月30日 1,297円
・アキュセラインク
2015年12月30日 699円 ⇒ 2016年5月31日 7,700円
今の仕手株を手掛けているのは、ヘッジファンド、資産家グループ、投資顧問などであると思われます。
仕手を仕掛けるには、莫大な資金と情報を流すルートが必要ですので、単独では難しく、これらのグループが共謀して仕掛けているのだと思います。
今でも仕手株は確実に存在しています。
今の仕手株は、バイオやネット関係が多いようです。
特徴は、もしかすると業績が急拡大するかもと皆が思える銘柄です。
言い換えると、提灯がつきやすい銘柄という事になります。
仕手株で儲けるには
仕手株は、大きく上昇してから購入すると大損する可能性がありますが、玉集めの段階や、上昇の初動で購入できれば、大きく儲けることができます。
見分けることは難しいですが、管理人が考える仕手株の特徴は以下のとおりです。
玉集めの段階
仕手株の玉集めは、1週間程度で終わるものもあれば、数か月かけるものもあるようです。
安い株価のうちに投資家の投げを誘いながら集めるために、下記の動きをすることが多いようです。
・狭いレンジで株価が動く。
・売りの見せ板が厚いことが多い。
・時々空売りで急落させて投げを誘う。
上昇の初動
・材料がないのに、出来高が増える。
・上昇ランキングに時々顔を出す。
玉集めが終わった後は、仕手筋は出来高を増やしながら目立つように株価を上げて、提灯をつけて行きます。
上昇相場は、数日で終わることもあれば、半年間続くこともありますので、幸運にも初期の段階で仕手株らしき銘柄を拾えた場合は、薄利で売らずにしばらく保有して利益を伸ばしましょう。
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