今週から春のIPOラッシュが始まります。
3月15日~3月31日の半月間で、13件の新規上場があります。
昨年12月のIPOセカンダリー相場は、全体相場の堅調さに後押しされて大きな上昇を見せました。
現在の全体相場の状況は、先月の暴落をこなした状態にあり、昨年末ほどではないものの新規IPOに資金が集まりやすい状況のように感じます。
今週の新規IPOについては事前評価がそれほど高い銘柄はありませんが、逆にそれがセカンダリー観点で狙い目となる場合もあります。
今週のIPOセカンダリーについて独自分析してみました。
今週の新規IPO一覧
(6569)神戸天然化学
神戸天然化学は、有機ELや半導体原料などの機能材料、治験原薬・医療原薬など医薬、遺伝子組み換え微生物による有用物質など、有機化合物の受託研究・開発・量産を手掛けています。
近年の業績は増収増益基調で推移しており、販売先が大手の化学メーカーや製薬メーカーが大部分であることから、将来性も安定していそうです。
<神戸天然化学の業績推移>
公募価格における予想PERは28.9倍。
業績推移からして、妥当な価格設定だと思います。
<神戸天然化学の株主構成&ロックアップ>
株主にVCはいないため、VC爆弾の懸念はありません。
短期セカンダリー相場視点での独自評価
吸収金額はやや大きめですが、業績が安定しており、VC爆弾の懸念もないことから、そこそこ人気化する可能性があります。
ただ、相場環境的に新規IPOにどのくらいの資金が入るかは上場してみないと分からないことですので、初値後の動きを見てから判断しても遅くはないと思います。
初値が高くなった場合の無理な飛びつきは厳禁です。
短期セカンダリー相場視点での独自評価:〇
初値を購入してもいい目安(独断):公募価格の1.5倍以内
(6569)日総工産
日総工産は、自動車・電機・精密機器など幅広い業種向け人材派遣、業務請負が主力業務です。
自社運営の求人サイト「工場求人ナビ」の運営や、中国・上海に現地法人を展開するなどM&Aにも力を入れています。
近年の業績は伸び盛りで、増収増益を続けています。
<日総工産の業績推移>
公募価格における予想PERは20.5倍。
<日総工産の株主構成&ロックアップ>
主要株主にVCはおらず、VC爆弾の懸念はありません。
短期セカンダリー相場視点での独自評価
やや大きめの吸収金額ですが、東証1部に決まったことで規模的には問題ありません。
VC爆弾もなく事前のIPO評価も高くありませんので、初値が高くならなければ中期的には狙い目もありそうです。
ただ、短期セカンダリー視点で買えるかは初値しだいとなりそうです。
短期セカンダリー相場視点での独自評価:△
初値を購入してもいい目安(独断):公募価格以内
(3489)フェイスネットワーク
フェイスネットワークは東京の城南地区にて不動産販売を展開しています。
近年の業績は増収増益で推移していますが、今後に関しては業態的に不透明感がつきまといます。
公募価格における予想PERは8.4倍。
不動産販売業としては標準的な価格設定だと思います。
<フェイスネットワークの株主構成&ロックアップ>
主要株主にVCはおらず、VC爆弾の懸念はありません。
短期セカンダリー相場視点での独自評価
近年の業績の伸びが大きいものの不動産販売という業態から人気化しそうにありません。
IPOセカンダリー的には狙えそうにない銘柄ですが、不人気だけに初値が低く寄り付いた場合は、逆に狙い目となります。
初値が低いという前提で、独自評価は〇としました。
短期セカンダリー相場視点での独自評価:〇
初値を購入してもいい目安(独断):公募価格以内
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